メインコンテンツまでスキップ

イーサリアム 2.0:ロードマップ概観

· 約4分

イーサリアムは 2015 年から稼働してから既に 7 年間以上稼働しています。 全体的な完成度は、vitalik は 2022年9月15日実施された The Merge の後、ようやく 55% になっていると発言しています。 改めて、イーサリアム 2.0 のロードマップを確認してみたいです。

引用元:https://twitter.com/VitalikButerin/status/1588669782471368704?s=20&t=ZtLG5cL_rLK0aUSAe1ypTA

イーサリアムのロードマップは方向性を示しているものであり、確定のものではなく今後も細かく調整されると思われます。

各ステージの内容

ロードマップの見方ですが、左側が過去で右側が未来であり、横軸が時系列になっています。

The Surge

メインは、レイヤー 2 に対する最適化(EIP 4844)と、シャーディング。 シャーディングが実装されると、現状の設計は 64 シャードチェーンの予定なので、簡単に計算すると TPS が 64 倍になると期待できますね。

https://twitter.com/lambda_xy_x/status/1505344958513184770?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1505344958513184770%7Ctwgr%5E48d24ae2a661ab478f089b890bbabc9195af47f2%7Ctwcon%5Es1_&ref_url=https%3A%2F%2Fcoinpost.jp%2F%3Fp%3D332025

The Scourge

今回 vitalik の発言で追加されたステージ。

信頼性が高く公正で中立的なトランザクションの包含を確保し、MEV の問題を解決する

PoS に移行したことで、より高度な中央集権になり、検閲耐性の懸念は現時点ではスケーリングより重要」の声もあるので、新たに追加した内容です。 詳細は明らかになっていないですが、ブロック提案者にブロック内容の一部のみ決定する提案や、Succinct Non-Interactive Argument of Knowledge(SNARK)技術の統合などが予定されています。

The Verge

メインは、Verkle Tree の実装です。 マークルツリー(Merkle tree)のバージョンアップ版である Verkle Tree は、ブロックデータ構造をチューニングすることで、バリデーターが検証処理に必要なデータ量を大幅減らして、実行するサーバースペックがもっと低くても稼働できるようになります。 より多くのノードがバリデーターになることができる為、イーサリアムの分権化をアップできます。

引用元:https://vitalik.ca/general/2021/06/18/verkle.html

The Purge

同じくデータチューニング内容ですが、メインは、EIP-4444 提案(一年以上のデータを保持しない)など、既存のブロック・ステートデータをチューニングする内容になります。 ただしそうなると過去のデータまで遡ることができなくなるため、可用性・データ完全性のリスクがあるとの指摘もあるので、過去データを保持するノードのインセンティブなどを検討中です。

The Splurge

上記以外の重要なアップデート内容です。

など、最後の仕上げの内容になります。

まとめ

これらのステージの内容が全部実装できると、イーサリアムが本当に「ワールドコンピュータ」になりそうですね。